20260211ゾパルの慰め(ヨブ11:6)📺

20260211水曜礼拝

聖書:ヨブ11:6

題目:ゾパルの慰め

賛美:408、412

説教:高曜翰 牧師

場所:大阪中央教会

“知恵の秘密をあなたに示されるように。神はさまざまの知識をもたれるからである。それであなたは知るがよい、神はあなたの罪よりも/軽くあなたを罰せられることを。”

‭‭ヨブ記‬ ‭11‬:‭6‬ 口語訳‬

1。ナアマ人ゾパル

①ナアマ人

 ❶意味:心地よさ

 ❷場所:不明。一説ではユダの南方、エドムやアラビアに近い地域と考えられている。

 ❸つまりイスラエルの契約共同体の中心ではないということ。

②ゾパル

 ❶意味:鳥のようにさえずる、騒ぐ、早口でまくし立てる、Twitter

 ❷感情的にしゃべりたてる人

 ❸ナアマ人ゾパルは、自分の感情を根拠に、神の知恵を語る人物。

  ⑴エリパズ:自分の体験を根拠に、神の摂理を語る人物。

  ⑵ビルダデ:先祖の伝統を根拠に、神の正義を語る人物。

  ⑶3人の中で最も、優しさがなく辛辣なのがゾパル。

2。本文解説

①「知恵の秘密をあなたに示されるように。神はさまざまの知識をもたれるからである。」

 ❶知恵の秘密

  ⑴ 意味:「隠された知恵」「奥義」「人には測れない神のご計画」という意味。

  ⑵ 人間の限界を表している。この言葉は、人を黙らせ、へりくだらせる言葉。

  ⑶神様の知恵が、ヨブにも私たちにも一部が示されている。

 ❷様々な知識

  ⑴意味:「神は全知である」と言う意味。

  ⑵ヨブの心も私たちの心もすべて見抜いている。

  ⑶ここまでは正統派の神学。

②「それであなたは知るがよい、神はあなたの罪よりも/軽くあなたを罰せられることを。」

 ❶発言の要約「ヨブ、お前の罰は軽すぎる。本当はもっと裁かれて当然だ」

  ⑴エリパズは「罪を蒔けば刈り取る」(4:8)と神の摂理を話した。

  ⑵ビルダデは「子供達が罪を犯したから滅んだ」(8:4)と冷酷に因果応報の説明。

  ⑶ゾパルは「神はまだお前を十分に罰していない」と断罪している。

 ❷ゾパルの問題1:自分が神の席に座っていること。

  ⑴ゾパル:神は全知→神は間違えない→苦しみは必ず罪の結果→ヨブは隠れた重罪人

  ⑵本来:神は全知→私達には分からない→軽々しく裁けない→ヨブのために祈ろう

  ⑶私達は完全な神の代弁者の立場に立つことはできないのに、立ってしまった。

 ❸ゾパルの問題2:苦しむ人の現実を切り捨てたこと。

  ⑴内容は正しいかもしれないが、愛がない。

  ⑵「苦しんでいる事実」は「罪の証拠」ではない。

  ⑶人を謙遜にするための「知恵の秘密」を裁くために用いてしまった。

 ❹苦しみの原因が“分からない”と認める余地が全くない。

  ⑴すべてが「断定」。だから言葉が一番冷酷になる。

  ⑵エリパズはまだ「私が見た限りでは…」という余白がある。

  ⑶ビルダデは「昔の教えでは…」という間接性がある。

③ヨブの怒りの反論

 ❶ヨブの皮肉

  ⑴「知恵はあなた方と共に死ぬであろう」(12:2)→3人の知恵は陳腐な知恵。

  ⑵「その友の物笑いとなっている」(12:4)→3人はヨブを見下している。

 ❷何の慰めにもなっていない!

  ⑴「偽りでうわべを繕う者、無用の医師だ」(13:4)

  ⑵「全く沈黙するように。これがあなた方の知恵であろう」(13:5)

  ⑶神を利用して、弱っている人を苦しめている。

 ❸神に罰せられるのはむしろあなた達だ!

  ⑴「神のために不義を言おうとするのか」(13:7)

  ⑵「あなたがたの格言は灰のことわざ、あなたがたの砦は粘土の砦だ」(13:12)

  ⑶神を守るふりをして、神を貶めている。

 ❹ヨブの姿勢

  ⑴「私は全能者に物を言おう」(13:3)

  ⑵「…彼は私を殺すであろう…しかし…私の道を彼の前に守り抜こう」(13:15)

  ⑶友人を諦め、命がけで神と直接対話しようとしている。

 ❺ヨブの信仰

  ⑴人に頼らず、自分の体験、先祖の伝統、自分の感情に頼らない。

  ⑵神の摂理、正義、知恵を、直接神に求める姿。

  ⑶友人達と違い神様に任せたい思いがヨブにはあった。

エリパズの時→正論で人の上に立つのではなく、隣に立ちましょう。

ビルダデの時→伝統に立つのではなく、神様の言葉に立ちましょう。

ゾパルの時→???

3。適用

神様の代理人になるのではなく、神様に任せましょう。

 ❶ゾパルは神様の代理人になって、ヨブを裁こうとしてしまった。

  ⑴「神は全知だからあなたは罪人だ」と断定し、神の知恵を自分の結論の根拠にした。

  ⑵本来、人を謙遜にするはずの「知恵の秘密」を、ヨブを責める武器として用いた。

  ⑶自分が裁き手の席に座り、苦しんでいるヨブの心をさらに傷つけた。

 ❷三人の攻撃は、ヨブの叫びがきっかけだった。

  ⑴友人たちは最初の七日間、沈黙してヨブのそばに座っていた(2:11–13)。

  ⑵しかしヨブが「なぜ」と叫び始めた時(3:1)、その信仰告白に耐えられなかった。

  ⑶共に泣く代わりに、説明し、説教し、裁く者へと変わってしまった。

  ※ただし、問題はヨブの叫びではない。叫びに対する彼らの態度が問題。

 ❸その理由は、彼らの神学が壊されそうになったから。

  ⑴「神は正しい → 正しい人は祝福 → 苦しみは罪の結果」という単純な因果応報。

  ⑵しかし正しいヨブが地獄の苦しみにあっており、彼らの世界観が崩れた。

  ⑶そこで神学を修正する代わりに、ヨブを罪人にして自分たちを守った。

 ❹しかしイエスは、まったく逆の道を示された。

“彼らが問い続けるので、イエスは身を起して彼らに言われた、「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」。”

‭‭ヨハネによる福音書‬ ‭8‬:‭7‬ 口語訳

  ⑴罪人に石を投げる人々に「あなたがたの中で罪のない者が石を投げよ」と言った。

  ⑵裁く資格のある唯一の方なのに、「世を裁く為ではなく、救う為に来た」と言った。

   (ヨハネ12:47)。

  ⑶神の席に座るのではなく、罪人の隣に立ち、共に泣き、十字架を負った。

 ❺教会の過ち

  ⑴十字軍は「神が望んでおられる」と言って剣を取り、人々を傷つけた。

  ⑵実際は教会の政治的思惑や個人的な思惑が神を利用しているだけだった。

  ⑶十字軍は、教会がキリストではなくゾパルになった瞬間だった。

 ❻だから私たちもゾパルではなく、キリストに従おう。

“喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。”

‭‭ローマ人への手紙‬ ‭12‬:‭15‬ 口語訳‬

  ⑴正論・因果応報・裁きの論理だけで人を説明しない。

  ⑵苦しむ人の前で、解説者ではなく、同伴者となる事が大切。

  ⑶裁きは神に任せ、私たちは愛し、共に座り、共に祈る者となろう。

4。まとめ

①私達はどちらになるか?

 ❶ゾパルのように石を投げる人?イエスのように石を置かせる人?

 ❷ゾパルのように神様の代理人になるべきではない。

 ❸イエスのように、神様に任せ、隣に座る者になるべきではないか。

→神様の席に座る事をやめ、キリストの隣に立つ祝福がある事を願います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です