20260524人の力の限界(ヨハネ18:15-18)📺
20260524聖霊降臨主日礼拝
聖書:ヨハネ18:15-18
題目:人の力の限界
賛美:70、182、183
説教:高曜翰 牧師
場所:大阪中央教会
「シモン・ペテロともうひとりの弟子とが、イエスについて行った。この弟子は大祭司の知り合いであったので、イエスと一緒に大祭司の中庭にはいった。
しかし、ペテロは外で戸口に立っていた。すると大祭司の知り合いであるその弟子が、外に出て行って門番の女に話し、ペテロを内に入れてやった。
すると、この門番の女がペテロに言った、「あなたも、あの人の弟子のひとりではありませんか」。ペテロは「いや、そうではない」と答えた。
僕や下役どもは、寒い時であったので、炭火をおこし、そこに立ってあたっていた。ペテロもまた彼らに交じり、立ってあたっていた。」
ヨハネによる福音書 18:15-18 口語訳
1。イカロスの翼
①ギリシャ神話:イカロス
❶迷宮の塔に閉じ込められたが、父が作った翼で飛んで逃げることにした。
❷父はろうで固めた羽根が溶けてしまうから、高く飛びすぎないよう忠告した。
❸しかし息子イカロスは、自由に飛び回れることが嬉しくて、太陽に近づきすぎた。
❹その結果、ろうが溶けて落ちて、イカロスは落ちてしまった。
②教訓
❶過剰な欲望や自信を持たず、謙虚さを持ちなさいと言う話。
❷一方で「勇気ひとつを友にして」と言う歌では、イカロスの勇気を賞賛している。
③この世の教え
❶自信を持つことの大切さを教える。「自分を強く持て」「自分を信じろ」「やればできる」
❷しかし、現実にはやってもできないことがあり、いつも強いわけじゃない。
❸一方で、聖書では、自信のあるなし以上に、大切なことを教えている。
2。本文解説
①背景:祈りの後
❶ユダが、祭司長やパリサイ人の部下と、武装したローマ兵を大勢連れてきた。
❷イエスは、自分が捕まる代わりに、弟子達を見逃すように言った。
❹ところがペテロは剣で大祭司の僕マルコスに襲いかかり、右耳を切り落とした。
❺イエスはペテロを注意し、敵のマルコスを癒し、自らひとり捕まった。
②15節
❶他の弟子達はイエスの言う通り去ったが、ペテロとヨハネがイエスについて行った。
❷ヨハネは大祭司アンナスと商売上の知り合いで、出入りが可能だった。
❸アンナスは元大祭司だが、5人の息子と娘婿のカヤパを大祭司にするほどの権力者。
❹ヨハネは、顔パスで大祭司の中庭にまで入って行った。
③16節
❶ペテロは、入口で止まっていた。逃げたくないが捕まりたくもない板挟みの状態。
❷ヨハネは戻って、門番の女性に言って、ペテロも中に入る様にしてもらった。
❸皆が躓いても自分は躓かないと豪語し、マルコスに襲いかかった時の勢いがない。
❹大祭司の僕に怪我させたから、捕まらないか恐れているのかも。
④17節
❶女性「あなたもイエスの弟子の一人ではないの?」ペテロ「私は違う」と冷たい返事。
❷原文で見ると、イエスが捕まる時「私がそうだ」と言った言葉と正反対になっている。
❸ヨハネはイエスの弟子とバレているのに、ペテロは怯えて隠した。
❹あれほど大胆で熱かったペテロの心は冷えており、恐怖の中にいることがわかる。
⑤18節
❶人々は中庭で火を起こして、暖を取っていた。ペテロもそこに立っていた。
❷ヨハネはイエスの近くに向かっていたが、ペテロはそれ以上進めなかった。
❸火の側は顔がよく見え、会話が生まれやすい危険な場所だが、わかっていない。
❹自信満々でイエスに近づいていたペテロだったが、今は、イエスに近づけない。
3。適用
①ペテロはイエスに従い続けることができなかった。
❶ペテロはかつて、12弟子の中でも最も熱い人だった。イエスを愛していた。
⑴今は女門番の一言で、恐れで口が動き、自己防衛が優先されるほど弱くなった。
⑵自身を失い、イエスに近づくこともできず、どうしたらいいかわからない。
❷恐れに支配されて、正しい判断ができない。
⑴護身用の剣で自分を守ろうとするのではなく、人を攻撃した。
⑵ローマ兵ではなく、弱い大祭司の僕を攻撃した。
⑶イエスが逃がしてくれたのに、中庭までついてきた。
⑷イエスの弟子だとバレたくなくて、嘘をついた。
⑸それなのに、顔がよく見えて、話かけられやすい火の前に立ち止まっている。
❸ペテロの弱い姿は、私達が自力でイエスに従うことが出来ないことを教えている。
②しかし、ペテロはイエスに従い続けることができるようになる。
「人々はペテロとヨハネとの大胆な話しぶりを見、また同時に、ふたりが無学な、ただの人たちであることを知って、不思議に思った。そして彼らがイエスと共にいた者であることを認め、 かつ、彼らにいやされた者がそのそばに立っているのを見ては、まったく返す言葉がなかった。」
使徒行伝 4:13-14 口語訳
❶大祭司アンナスグループの中心地で復活を教えるようになった。
⑴その結果、5,000人の男性がイエスを信じた。
⑵ペテロとヨハネは、捕まって裁判を受けることになった。
⑶目の前には、アンナス、カヤパ、祭司長達、役人、長老達、律法学者たち。
❷本来なら逃げ出したくなる様な恐ろしい状況なのに、力強かった。
⑴ペテロは大人数の権力者と知識者が反論できなくなるほど、大胆に語った。
⑵そしてイエスの名を語ってはいけないと脅されても、気に留めなかった。
❸以前より危険な状況だったが、かつての弱くて迷っている姿はなくなっていた。
⑴ペテロもイエスを裏切ったが、ユダと違い、苦しみを乗り越えた。違いは?
③それは、聖霊によって満たされたから。
「その時、ペテロが聖霊に満たされて言った、「民の役人たち、ならびに長老たちよ、」
使徒行伝 4:8 口語訳
❶聖霊に満たされるとどうなる?
⑴恐れがなくなるわけではない。しかし、神様への恐れが全てを上回る。
⑵基準が、人から神様に変わる人生を、生きる様になる。
⑶ペテロのように聖霊に満たされるためには?
❷共同体に止まり続けた。
⑴弟子達と共にいて、ガリラヤに向かい、共にイエスに学び、共に聖霊を待った。
⑵ユダは共同体に戻ることをせず、命を絶ってしまった。
⑶信仰が弱くなった時、神様は教会の人々を通して支えてくれる。
❸イエスの言葉を握り続けた。
⑴「私の羊を飼いなさい」(ヨハネ21:17)「約束を待っていなさい」(使徒1:4)
⑵ユダと違い、自分を基準にすることをやめて、イエスの言葉を基準にした。
⑶御言葉は、神様中心に生きる支えになり、道標になる。
❹祈りの中で神様のタイミングを待った。
⑴自分でなんでもしようとせず、祈りの場に留まった(使徒1:14)。
⑵祈りは、自分を手放し、神様に任せられるようにするための時間。
⑶時間と場所を決めた祈りは、自分を降ろし、神様に心を合わせる訓練になる。
⑷自分の好きなタイミングで祈ってばかりだと、自分中心になりやすい。
4。まとめ
①この世は自信のある人が好きだし、私たちも自信に頼る。
❶しかし、人間は弱く、いつかは倒れる存在。自信のある人ほど激しく崩れる。
❷自信では、恐れに打ち勝つことができず、最後までイエスに従うことができない。
❸私たちに必要なのは、自信ではなく、聖霊。ペテロは聖霊によって変えられた。
②必要なのは自信をつけるための努力ではなく、聖霊に満たされるための努力。
❶教会に留まり続け、御言葉を支えとして、祈り続けてください。
❷そうすれば私たちは人ではなく、神を恐れ従う人生を生きることができます。

