20260603神様の答え(ヨブ38:1-4)📺
20260603水曜礼拝
聖書:ヨブ38:1-4
題目:神様の答え
賛美:543、545
説教:高曜翰 牧師
場所:大阪中央教会
「この時、主はつむじ風の中からヨブに答えられた、 「無知の言葉をもって、 神の計りごとを暗くするこの者はだれか。 あなたは腰に帯して、男らしくせよ。 わたしはあなたに尋ねる、わたしに答えよ。 わたしが地の基をすえた時、どこにいたか。 もしあなたが知っているなら言え。」
ヨブ記 38:1-4 口語訳
1。知は力なり
①フランシス・ベーコン(1561-1626)の言葉
❶イギリスの哲学者・政治家、国王の側近であり、近代科学の基礎を築いた人物。
❷神が創造した世界を注意深く観察し、学ぶことで、生活を改善できると考えた。
❸人間は偏見や思い込みで真理を見誤る存在だから、謙虚さが大切だと説いた。
※ソクラテスの「無知の知」と同じように、知識には謙虚さが必要だということ。
②言葉の独り歩き
❶後の時代で、「知識さえあれば人間は何でもできる」という考え方が広まった。
❷科学の発達で人々は、神のようになんでもできる、と考えるようになった。
❸知識で自分を低くするのではなく、知識で自分を高めようとする危険な風潮。
2。本文解説
①背景
❶これまで正しく生きてきたヨブだが、財産、子ども、健康など全てを失った。
❷3人の友人エリパズ、ビルダテ、ゾパルは、苦難は「罪に対する罰」だと言う。
❸身に覚えがないためヨブは、神様に直接会って説明を聞きたい、と求め始める。
❹そして「神様はなぜ沈黙しているのか」と不満を持ち、自分の義を主張する。
❺若者エリフが「神は苦しみを通して語っておられ、苦しみは訓練のため」だと言う。
②1節「主はつむじ風の中からヨブに答えられた」
❶裁きと権威の象徴、圧倒的な力をもって、嵐の中現れる。
❷ヨブは神を法廷に呼び出したつもりだったが、実際は王座に座る神が現れた。
②2節「無知の言葉をもって、神の計りごとを暗くするこの者は誰か」
❶ 「全体を知らないのに、神の計画を判断しているのは誰か、と言う意味。
❷ 神はヨブを叱っている。
③3節「あなたは腰に帯をして、男らしくせよ。私はあなたに尋ねる。私に答えよ」
❶腰に帯=身を整えると言う意味。帯をしないと服が解ける。
❷気を引き締めて答えなさいという意味。
④4節「私が地の基をすえた時、どこにいたか。もしあなたが知っているなら言え」
❶1つ目の質問:創造の時、ヨブは存在していなかった。
❷神と人間の差を教えている。神は全体を見ているが、人間は一部分しか見えない。
⑤83の質問
❶:創造世界を知っているか41個(38:4−38)=あなたは創造主か?
- わたしが地の基を据えたとき、あなたはどこにいたのか。
- 誰が地の寸法を定めたのか知っているか。
- 誰が測り縄をその上に張ったのか。
- 地の土台は何の上に据えられたのか。
- 誰がその要石を置いたのか。
- 海が胎から出たとき、誰が戸で閉じ込めたのか。
- わたしが海のために境を定めたことを知っているか。
- あなたは生まれてから朝に命じたことがあるか。
- 夜明けにその場所を知らせたことがあるか。
- 地の広さを悟っているか。
- 光の住みかを知っているか。
- 闇の住みかを知っているか。
- 光をその境まで導けるか。
- 闇をその家まで導けるか。
- あなたはそれを知っているのか。
- その頃すでに生まれていたのか。
- あなたの日数は多いのか。
- 雪の倉に入ったことがあるか。
- 雹の倉を見たことがあるか。
- 光が分かれる道はどこか。
- 東風が地に散らされる場所はどこか。
- 豪雨のために水路を切り開いたのは誰か。
- 雷のために道を備えたのは誰か。
- 人のいない地に雨を降らせるのは誰か。
- 荒野を潤すのは誰か。
- 雨に父があるか。
- 露を生んだのは誰か。
- 氷は誰の胎から出たのか。
- 天の霜を生んだのは誰か。
- プレアデス星団を結び合わせられるか。
- オリオン座の綱を解けるか。
- 星座をその時に従って出せるか。
- 北斗七星を導けるか。
- 天の法則を知っているか。
- その支配を地上に及ぼせるか。
- 雲に向かって声を上げられるか。
- 大水にあなたを覆わせられるか。
- 稲妻を送り出せるか。
- 稲妻が「ここにおります」と言うか。
- 誰が雲の数を数えられるか。
- 誰が天の水がめを傾けられるか。
❷動物を養うことができるか20個(38:39〜39:30)=あなたは養い主か?
- 獅子のために獲物を狩れるか。
- 若い獅子の飢えを満たせるか。
- 烏が食物を求める時、だれが備えるのか。
- 山やぎの出産の時を知っているか。
- 雌鹿が子を産む時を見守るか。
- その月数を数えられるか。
- その産む時を知っているか。
- 野ろばを自由にしたのは誰か。
- 野ろばの縄を解いたのは誰か。
- 野牛は喜んであなたに仕えるか。
- 野牛はあなたの飼葉桶のそばで夜を過ごすか。
- 野牛を縄でつないで耕作させられるか。
- その力を信頼できるか。
- ダチョウの翼は愛情深い翼か。
- ダチョウに知恵を授けたのは誰か。
- 馬に力を与えたのは誰か。
- 馬の首にたてがみを着せたのは誰か。
- あなたは馬をいなごのように跳ねさせられるか。
- 鷹が飛び立つのはあなたの知恵によるのか。
- 鷲が高く巣を作るのはあなたの命令によるのか。
❸世界を裁くことができるか6個(40:1−14)=あなたは裁き主か?
- 全能者と争う者は神を戒めるのか。
- 神を責める者は答えてみよ。
- あなたには神のような腕があるのか。
- 神のような声で雷鳴を響かせられるか。
- 高ぶる者を見て低くできるか。
- 悪者をその場で踏みつけられるか。
❹混沌を支配できるか16個(40:15−41:34)=あなたは混沌を支配できるか?
- ベヒモスを捕らえられるか。
- ベヒモスの鼻を罠で貫けるか。
- レビヤタンを釣り針で引き出せるか。
- その舌を縄で押さえられるか。
- その鼻に縄を通せるか。
- その顎を鉤で貫けるか。
- レビヤタンはあなたに哀願するか。
- あなたと契約を結ぶか。
- あなたのしもべになるか。
- 小鳥のように遊び相手にできるか。
- 商人たちがそれを売り買いするか。
- その皮を銛で突き通せるか。
- その頭を槍で貫けるか。
- 一度手を下してなお戦おうと思うか。
- わたしの前に立てる者がいるか。
- 誰がまずわたしに与えて報いを受けられるか。
⑥質問の結論
❶あなたは知らないが、わたしは知っている。
❷あなたはできないが、わたしはできる。
❸第五段階:だから理解できなくても信頼しなさい。
⑦ 要点:世界のすべてを支えている神を信頼できるか
❶ 苦しみの理由を説明しなかった。
❷つまり、苦しみの理由を知ることで平安を得ようとするな。
❸偉大な神様を知ることで平安を得なさい、ということ。
3。適用
①知識は自分を高くするためではなく、低くするためにあるもの。
❶人は全てを知ることはできない。
⑴そして、欲望には際限がないため、満足で終わることはできない。
⑵その先は、高慢であり、神の裁きが待っている。
⑶例)就職活動に行き詰まったエリート大学生
❷謙遜な者が知識を正しく用いることができる。
「高ぶりが来れば、恥もまた来る、 へりくだる者には知恵がある。」
箴言 11:2 口語訳
⑴知恵とは知識を正しく用いるやり方を知っているということ。
⑵つまり、謙遜がなければ、知識を正しく用いることができず、恥を受ける。
⑶自分を低くするために知識をつけることで、知恵も得られる。
❸知識が人を滅ぼすのではなく、高慢な心が人を滅ぼす。
⑴ヨブもヨブの友人たちも知識が十分にあった。しかし神に叱られることになった。
⑵神の前では自分がどれだけ正しいかが重要ではない。
⑶常に正しくあろうとする謙虚な姿勢が重要。その者に知識を生かす知恵が来る。
②聖書の知識は、自分の無力さを知り、神の偉大さを知ることである。
❶嵐の中で神様が現れた意味
⑴なぜ、哀れなヨブの前に、穏やかな姿で現れなかったのか?
⑵ 自分の義を主張するヨブに対して、その無力さを教えるため。
⑶人は、圧倒的な力の前では、自分の無力さを感じずにはいられない。
❷榎本保郎(やすろう)牧師(1925−1977)
⑴幼少期に淡路島の野原にある一軒家で生活。
⑵毎年台風が来るたびに、村では、屋根瓦が吹き飛び、雨戸が外れ、家が倒壊した。
⑶家では父が全ての窓に板を打ちつけ、家族みんなで雨戸を内側から押さえた。
⑷雨戸が外れそうな時、泣き出し、父に叱られた。母は大声で祈っていた。
⑸人は自分の小ささに気づく時、ようやく神様の声を聞く姿勢になる。
❸自分の無力さ
⑴ヨブは自分の無力さを感じる一方で、自分の義にしがみついていた(ヨブ31章)。
⑵実際は自分の無力さを認めておらず、神の偉大さを十分に理解していなかった。
⑶圧倒的な神の姿と質問の前に、自分の隠れていた高ぶりがあらわになった。
⑷ヨブは、自分は正しくても、神ではない、という事実を理解することになる。
③苦しみの理由ではなく、偉大な神様を知ることで、平安を得よう。
❶苦しみのすべての理由は分からなくてもよい。神様がすべてをご存じだから。
「空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。」
マタイによる福音書 6:26 口語訳
⑴私たちは理由を知らなくても、神様は知っている。
⑵人間は自然の原理を知らなくても、船を、飛行機を作り、自然を克服してきた。
⑶私たちも、車やパソコンの原理を知らなくても、操作できる。
⑷全てを知らなくても、神様の偉大さを知っていれば生きていける。
❷イエスのもとに来て、重荷を委ねよう。
「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。」
マタイによる福音書 11:28 口語訳
⑴苦しみの理由が分からなくても、イエス様のもとに行くなら平安が与えられる。
⑵ヨブは最後まで苦しみの理由の説明を受けなかった。
⑶共感や解決策も得られなかった。
⑷しかし、偉大な神様を知ることで、平安を得た。
⑸私たちはイエスキリストを知ることで、平安を得られる。
❸神様に求めるのではなく、見て、知ることも大切。
⑴求める事は大切だが、間違った求め方をしてしまう時がある。
⑵しかし、間違った求め方になかなか気づけない。
⑶そんな時は、大自然を見つめるように、神様を見つめてみよう。
⑷神様の大きさを知ることで、平安を得ることもある。
4。まとめ
①ヨブは苦しみの理由を求めたが、神様は理由ではなく、自身の偉大さを示した。
❶ある人々は答えになっていないと、怒るかもしれない。
❷しかし、人はすべてを知ることも、支配することもできない、という事実がある。
②本当に必要な知識は、世界を創造し支えている神様は、全てをご存じだということ。
❶だから私たちは、理解できない時にも神様を信頼することができる。
❷いくら私たちが正しく生きたとしても、私たちは神になれない。
❸自分を低くして、神様の偉大さを見上げることで、その愛も知るようになる。
③答えを求めるだけでなく、偉大な神様を知り、その中に平安を見出す者となりましょう。

