20260701 私たちのアイデンティティ(ダニエル1:8-15)📺
20260701水曜礼拝
聖書:ダニエル1:8-15
題目:私たちのアイデンティティ
賛美:338、342
説教:高曜翰 牧師
場所:大阪中央教会
「ダニエルは王の食物と、王の飲む酒とをもって、自分を汚すまいと、心に思い定めたので、自分を汚させることのないように、宦官の長に求めた。 神はダニエルをして、宦官の長の前に、恵みとあわれみとを得させられたので、 宦官の長はダニエルに言った、「わが主なる王は、あなたがたの食べ物と、飲み物とを定められたので、わたしはあなたがたの健康の状態が、同年輩の若者たちよりも悪いと、王が見られることを恐れるのです。そうすればあなたがたのために、わたしのこうべが、王の前に危くなるでしょう」。 そこでダニエルは宦官の長がダニエル、ハナニヤ、ミシャエルおよびアザリヤの上に立てた家令に言った、 「どうぞ、しもべらを十日の間ためしてください。わたしたちにただ野菜を与えて食べさせ、水を飲ませ、 そしてわたしたちの顔色と、王の食物を食べる若者の顔色とをくらべて見て、あなたの見るところにしたがって、しもべらを扱ってください」。 家令はこの事について彼らの言うところを聞きいれ、十日の間、彼らをためした。 十日の終りになってみると、彼らの顔色は王の食物を食べたすべての若者よりも美しく、また肉も肥え太っていた。」
ダニエル書 1:8-15 口語訳
1。アイデンティティ
①自分は何者か?
❶私たちは、無視されたり、失敗したり、思い通りに行かなかった時、
「自分は何者なのか」と考え込む時がある。
❷そして、自分は良い人間なのか、価値ある存在なのかを判断しようとする。
❸その根拠として、学歴、収入、職業、地位、能力、実績、人からの評価を用いる。
❹つまり、何を根拠に自分を理解しているか、それがアイデンティティである。
②しかし、この世のアイデンティティは揺らぐ
❶学歴も、健康も、財産も、仕事も、成功も、いつか失われる。
❷人の評価も時代や環境によって変わる。
❸だから、朽ちるものを根拠にすると、人生も不安定になる。
❹良い結果が出れば安心し、失敗すれば存在まで否定されたように感じる。
③しかし、神の国のアイデンティティは揺らがない
❶神の国ではDoing(何をしたか)よりBeing(何者であるか)が大切にされる。
❷神様は私たちを外側の成果や評価ではなく、内側にある神との関係の中で見る。
❸イエス・キリストによって、私たちは神の国の民になり、価値ある存在になった。
❹だから、失敗や人々の評価では私たちの価値は変わらない。
④何を根拠に自分のアイデンティティを確立しているか?
❶私たちは、環境が変わっても、持っているものを失っても、人々から批判されても、
それでも価値ある存在だと言えるか?そのように行動できるか?
❷ダニエルは、環境が変わり、持っているものを失っても、人々から批判されても、
揺れ動くことなく、価値ある者として、行動した。
2。本文解釈
①背景
❶紀元前605年、カルケミシュの戦い:エジプト+アッシリアvsバビロニア+メディア
❷アッシリアは歴史から姿を消し、エジプトもこれ以降、大国として地位を失った。
❸そしてバビロニアが世界帝国となった。
❹エジプト側についていたユダ王国では、第一次バビロン捕囚が起きた。
②青年ダニエルの失われたアイデンティティ
❶家族と暮らすエルサレムの生活→家族と離れたバビロンの生活
❷エホバの神を礼拝する環境→マルドゥクを礼拝する環境
❸ヘブル語→アッカド語
❹王族・貴族→捕虜へ
❺ユダヤ人教育→バビロニア教育
❻律法に基づく食事→王宮の豪華な食事
❼ダニエル(神は私の裁判官)という名前→ベルテシャザル(神(ベル)が彼を守る)
③ダニエルに残ったアイデンティティ
❶健康な体、美しい容姿
❷才能、知恵、礼儀作法
❸そして新たにバビロンでの高待遇
④バビロンの方針
❶アッシリアのように武力で支配するのではなく、「バビロン人化」する融和政策。
❷その先発隊として優秀な若者たちを教育し、王に仕えさせることにした。
❸だからダニエルは高待遇で、王の食事まで与えられた。
❹普通なら断る理由がなく、むしろ断れば無礼であり、処罰される恐れがある。
⑤ダニエルの行動:「ダニエルは…自分を汚すまいと、心に思い定めた。」(8節)
❶名前の変更や教育などには抵抗しなかったが、肉の食事は拒否した。
❷食事によって、内側から霊的に汚されないようにするため、と考えられる。
※イエス「口に入るものではなく、口から出るものが人を汚す」
❸バビロンに住むことは受け入れたが、バビロンに属することを拒否した。
❹だから命の危険を覚悟で、大胆に肉の食事を拒絶した。
⑥神の恵と憐れみ:「神はダニエルをして、恵みとあわれみを得させられた。」(9節)
❶宦官の長はダニエルを怒るどころか、ダニエルに懇願した。
「私のこうべが、王の前に危うくなるでしょう」
❷しかし、ダニエルは10日間の試験期間を提案した。
❸本来は通るはずのない要求だが、通った。
❹そして10日後、ダニエルたちは他の若者よりも健康になり、王に選ばれた。
⑦ダニエルはクロス王の元年まで仕えた(21節)
❶神様はダニエルを、世界の中心に残る恵みを与えた。
ネブカドネザル→ベルシャツァル→ダリヨス→クロス
(バビロン) (バビロン) (メディア) (ペルシャ)
❷ダニエルは自分自身を守るために食事の制限を守ったのではなく、
神様を第一にするために食事の制限を守った。
❸ネブカドネザルでもエホヤキムでも自分自身でもなく、神様を主人とした。
❹永遠なる神の国にアイデンティティを置いた結果、恵みと憐れみを受けた。
3。適用
①私たちのアイデンティティは限りあるこの世ではなく、永遠なる神の国にある。
❶私たちは何を根拠に自分を評価しているか?
⑴学歴?収入?健康?能力?外見?しかしそれらは必ず失われる。
⑵だから、それらをアイデンティティにすると人生は不安定になるしかない。
❷ダニエルは「私は優秀だから、王族だから価値がある」とは言わなかった。
⑴「私は神の国に属する者だ」これが彼のアイデンティティだった。
⑵だから王が変わっても、国が変わっても残り続けた。
②私たちの存在は、すでに価値ある存在に変わっており、行動の結果で変化しない。
❶あなたは自分の何を見ている?
⑴この世はDoingを求める。何を成し遂げたか。
⑵しかし神の国はBeingを語る。どんな存在として生きているか。
❷私たちは神によって愛された存在。イエスによって価値ある存在。
⑴何も結果を残せなかったとしても価値がある。
⑵だから批判された時も、失敗した時も、存在そのものまで否定されない。
③イエスのアイデンティティは?
❶イエスの悲惨な人生
⑴暗く冷たく臭いのある馬小屋で生まれた。
⑵結婚前に身ごもった母の子として生まれた。
⑶エジプトへ逃れ、ナザレという田舎で育った。
⑷30歳になって活動を始めたが、弟子たちが離れ、家族に理解されなかった。
⑸最も重い刑罰の一つである十字架刑で亡くなった。
❷神の恵みを受けた人生
⑴過去現在未来のすべての人々を救うメシアとなった。
⑵なぜ苦しい十字架の道を進むことができた?
⑶神の国にアイデンティティがあったから。
④神様は無に等しいものを選ばれる方
❶神様は能力が高いという理由では選ばない。
❷神様を第一に考え、忠実に使える人には、仕えるための恵みを与える。
❸ダニエルがそうだった。イエスがそうだった。
❹巨大なバビロンもローマも、神の国の前では小さく見えるようになる。
4。まとめ
①何を根拠に、自分は良いか悪いか、価値があるかないかを決めているか?
❶人の評価?成績?お金?地位?それらはいつか消える。
❷ダニエルは、それでも「私は能力があるから」ではなく、
「私は神の国の民だ」というアイデンティティを持った。
❸だから揺れなかった。
②私たちも今日決断しましょう。
❶できることを自分の価値にしない。持っているものを自分の価値にしない。
❷キリスト者であること、神の民であることをアイデンティティにしよう。
❸その時、この巨大な世界も、恐れる対象ではなくなる。
❹ダニエルのように、イエスのように、人生を生きることができるよう祝福します。


